戦前の予想を覆す、快進撃を見せている2013千葉ロッテ。
2013.6.8.終了現在で、パ・リーグでは
2位東北楽天に3ゲーム差の首位を走り、
交流戦でも首位福岡ソフトバンクに1ゲーム差の3位と
大健闘している。
しかし、中身を見れば、若い選手達が、まだまだ失敗を
多く重ねながら、経験値を積み、成長している過程にある状態だ。
伊東監督が就任時、
千葉ロッテは、課題が山積していた。
里崎に続く、2番手捕手の不在。
「4番打者」の不在。
内野手の駒不足等、素人が見ても、
簡単にいくつも問題点が挙げられるほどだ。
もっとも、昨年までは、それを全て凌駕するほど、
首脳陣自体の問題が大きすぎたのだが(^^;)。
伊東監督自身が名捕手だったこともあり、
「捕手の育成」については期待大ではあった。
が、フタを開けてみれば、期待した「フツー」どころか、
「優秀」レベル。
大変、失礼いたしましたm(_._)m。
やはり「黄金期の西武」の中で中心としてやっていた人は、
考え方のレベルが違うのだなあと、感心した。
さて捕手だが、里崎の怪我により、
いきなり育成が必要となった今シーズン。
昨年まで2番手扱いではあったが、捕手として、
捕球にすら問題のある田中雅彦と東京ヤクルトの3番手捕手、
川本とのトレードをしたが、結局高卒3年目の江村直也との
2人体制で、さらに江村の方を主戦に使う決断をした。
経験が必要な捕手というポジションで、
今季初めて1軍の試合に出始めた江村。
東京ドームでの交流戦、長野の三味線空振りに
ひっかかっての逆転サヨナラ打、
尾道では梵のスライダー狙いを読み切れなかったか。
それともボールにすることを徹底出来なかったか、
狙い打たれての駄目押し打を打たれた。
送球もまだまだだし、阪神のツヨシに言わせれば、
「配球も甘い」江村の育成が、今季のテーマのひとつだ。
上手く行って、秋までに成長出来れば、
交流戦の印象を日本シリーズで覆せるかも知れないね。
4番打者問題は、今江がハマった。
沢山ある伊東監督が前任者と違う点のひとつは、
試してみて上手く行かなければ、
またはさらに良くなる可能性があれば
別の手段に変えるまでの時間の短さだ。
これは、ショートに鈴木大地、セカンド根元、
ファースト井口のコンバートの成功にも言える。
4番については、一応守備も安定している今江を
4番に固定出来たことで、
無理矢理サブローを守らせなくても良くなった。
しかし、「頼りになる4番打者」を手に入れたわけではなく、
「4番」に置いても、実力を発揮できる選手を填めただけで、
小粒であることは変わりがない。
でも、繋がれば得点になるし、点が穫れれば試合を有利に
進められるので、大砲が必要なわけではないのだ。
その他、見いだし抜擢した若い西野が大活躍するなど、
出来過ぎ状態に加えて、
他のパリーグ球団の状態が、どこも良くないため、
押し出された形の首位でしかない。
しかし、若い選手達が「優勝」という目標に対して、
モチベーションを持てる位置で、多くの経験を積めている事は
大変有意義なシーズンであると思う。
交流戦でも、人気球団に有利に判定する誤審も経験でき、
日本のプロ野球の時代遅れな部分を見ても、
シラケル事なく、冷静に「それでも、勝ぁーつ!」という
気持ちで戦う必要のあることも学んで、成長してもらいたい。