2009年02月28日

「WBCとは何か」を考えてみよう

「WBCが野球界の発展のためのツールとなりえるのか」
という観点で書かれた、
「WBC連覇でも、日本球界は浮かばれない?(上)
〜メジャーだけが肥える不平等なカラクリ」
という
日経ビジネスオンラインのコラムを読んだ。

しかし「カラクリ」は文章の中にこそあるじゃない、
というのが私の感想だ。

これを読んだ人のうち、素直に受け入れられる人と、
私のように違和感を持つ人の割合はどれくらいなんだろう?
ということを疑問に思った。
(^^;)


鈴木友也氏のこのコラムでの「論」は、
「WBCは野球の真の世界一を決める大会である」ということからスタートしている。
そのうえで、以下のようなことがおかしいと述べている。

「WBC運営委員会の構成がMLB4名、IBAF2名、NPB2名、KBO2名、読売新聞1名、Chelsea Piers, L.P1名」でMLBが1/3を占め、主催権をIBAFではなくMLBが握っている。(その1)

「WBCの大会運営の利益配分は賞金47%、MLB35%, NPB7%, KBO5%, IBAF5%」であって、MLBが”不当に”利益を得る仕組みである。(その2)

「選手達のなかにはレギュラーシーズンの方を優先し、出場辞退、もしくはチームから出場差し止めがある」のは、レギュラーシーズンとWBCの優先順位が決まっていないからである。(その3)
これは日米をはじめとする世界の野球界が、他国の野球リーグとの共存共栄を念頭に置かない「閉鎖型モデル」を築いていることが背景にあります。
という結論だそうだ。
うーむ、結論については根拠もなにもなく飛躍が大き過ぎて理解不能だ。
いつでも「持論」をくっつければ良いというものではないだろう。
(下)では、ビジネスとして成功した「閉鎖型」がなぜいけないのかを
理解出来るようなわかりやすい説明を期待したい。

本文に対する素朴な疑問として、
その1、2:世界で野球のプロリーグがあるのはアメリカ、日本、韓国だけではないのに、なぜ、この3カ国だけが委員会に参加し利益配分を受けているのか?
その3:球数制限のルールが存在することを考えても、選手の辞退は、リーグ戦とポストシーズン戦の方の優先順位がWBCより高いことを明らかに示してないか?(^^;)

ここで「WBCが真の世界一を決める大会」という先入観を捨てて、
事実を眺めて、たとえ話を考えてみた。

WBCというのはMLBという会社の中のレクリエーション行事のひとつで、
(MLB以外からの助っ人も認める)出身地別でチームを作ってやる
野球大会みたいなものだ。

主催は当然MLBなので、赤字のリスクを背負う代わりに利益は総取り。
ただ、遠隔地から出向という形で社員を出してくれている、
極東の付き合いの深い会社とは共同開催という形を取っているので、
分配金を少し出す。
レクリエーション行事なので、ムキになって練習をするチームもあれば、
本給には関係ないとばかりに手を抜くチームも混在している、
と考えれば、つじつまが合うだろう(^^;)。

つまり、第1回の開催時に、IBAFと日本、韓国の主張が通らなかった時点で、
「WBCはMLBのMLBによるMLBのためのエキシビション」であって、
IBAFも日本も韓国もそれをわかった上で始まっているのだ。
参加国も世界113カ国ではなくMLBに「ゆかりのある」とか「都合の良い」国
ということになる。
IBAFは不満タラタラだろうが、ドーピング検査を請け負っているので、
一応主催者側にいるわけだ。

全く現実に則していない「世界一を決める大会である」ことを
いまさら前提条件としていることと、マイナーだが、
もともと他国籍の集合体であるMLBが、
いつのまにか米国単独とすり替わっている点が
このコラムに対する「違和感」の原因だ。

ところで、「WBCはプレシーズンのエキシビションのひとつである」
からといって、勝負にムキになることはヘンだろうか?
こんなよその国の大会に協力しない方が良いだろうか?
WBCは野球界の発展のためのツールとならないだろうか?

全てにおいて、私は「否」と答えたい。
スポーツの現場とビジネスや政治は全く別なんだよ。
プレーする側も、見て応援する側もね。

レクリエーションのつもりであっても、
実際に試合をして負けりゃ悔しいし、
「プロ」それもトップのレベルにいる連中は、どいつもこいつも
とびきりの「負けず嫌い」なんだから(^^;)、
「熱さ」はいつか伝わるものだと思う。

真の世界大会にしようとしても
「MLBが参加しない」という脅かしに屈するのが現状なのは事実だ。
しかし、未来永劫そのままとは限らない。
日本や韓国が勝ち続けるうちに、
「日本や韓国が抜けては大会の価値として困る」という状況になるだろう。
そうなってくれば発言権が大きくなって、「真の世界一を決める大会」に
変えて行く事ができるかもしれない。

今季、アメリカ人が驚く程、日本は異常な盛り上がりだった。
キャンプ地、宮崎への経済効果も大きかっただろう。
レベルの違うつまらない強化試合でもTV視聴率は良かったようだし、
少なくとも日本では、WBCが野球界にプラスに作用していると思う。

そういえば鈴木友也氏は、自分で問題提起した、
WBCが野球界の発展のためのツールになるのか否かに
答えていないじゃん。
これも(下)では、わかりやすくお願いしたいものだ。


(下)についての感想はこちら
posted by ばかぼん父 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | WBC・野球代表戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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