2009年01月30日

メディア・リテラシーを考える(結論・・・となるか?)

昨日の記事で「メディア・リテラシーとは真偽を見抜くことではない」
と書いた続きです。

私がメディアの受け手側が持つべき能力として考えるのは、
「考える」ことと「感じる」ことの2つではないかと思う。

何を「考える」のかと言えば、
その中で記者などの発信側が「何を伝えたいのか」ということと
「その根拠は何であるか」を読み取り、説得力の大小として判断することだ。

例えばスポーツ新聞の記事に良くある形で、
記事中にインタービューされた監督や選手の言葉が
かぎ括弧で引用されるものがある。

この場合、「かぎ括弧」で書かれたことが
根拠となって、
記者が考え読者に伝えたいと思った記事として完成されている。
また、これまでのデータや、すでに知っていた内容も
根拠として用いられることがある。


メディア・リテラシーとして読者に求められることは、
その「根拠」と「記者の考え」を区別して読み、
「根拠」から導き出された「記者が伝えたい事」に
無理が無いかどうかを判断することだと言える。
「読解力」を駆使したのち「判断力」が求められると
言い換えられるかな。

「根拠」の真偽については受け手側では
通常は確かめようがないので、問わない事として、
少なくとも根拠部分と記者の考えを区別して読むことは、
「思惑」を見破るために最低限必要なことだと思う。

もうひとつの「感じる」」こと、ここからが今日の本題だ。

この「感じる」という言葉は先週末にアンコール放送で見た
NHKの「課外授業・ようこそ先輩」に大いに影響されてのことだ。(^^;)

長渕剛が母校の高校生1クラス39?名と詩(曲)を作った話なのだが、
心の本当の「叫び」を引き出すまでにじっくりと時間をかけた点、
39名の「叫び」からテーマ毎に6編の詩にまとめるのにも、
高校生達が言葉の裏にある本当の気持ちを読み取りながら
3時間以上の時間をかけ、それぞれ心に響く作品に仕上がった点、
さらに、長渕剛によってその6編の詩の「言葉」から感じた心の部分を読み取って
寄せ集めではない完成度の高い1曲の詩として出来上がった点、
そのそれぞれにとても感銘を受けた。

政治家か何かの話で「1時間の演説なら、今すぐに始められるが
10分の演説をするのには1週間の準備期間が必要だ」
というのをラジオで聞いたことがある。

そう、この拙ブログのように「徒然なるままに、さして推敲もせず、
ダラダラと長い文を書く」のは、実は全然難しくない。

短くコンパクトにまとまりながら、人の心に響く作品を作る方が、
何倍も何倍も大変なのだ。


新聞記事にも同じ事が言えるのではないだろうか?
長いインタビューの中から、
記者自身が「伝えたい」と思った
「これ!」という箇所を切り取って、
コンパクトな記事にしているのは立派なプロの
仕事のなせる業と言えるじゃないか。

ここで忘れてはならないのは、
「これ」と決めるのがインタビューされた側ではなく
聞いた記者側である事。
その記事が語るのものは記者の考えであって、
語った人の意図とは異なる事もあるだろうが
記事の文章の質や出来については、
プロとして、もっと評価されても良いかなと思い始めた。

スポ−ツ新聞といえども、心にストンと素直に響くような記事や、
疑問を氷解してくれるような記事も存在する。
例えば、昨年の日本シリーズ第7戦、8回のナカジのサードゴロの場面、
「ギャンブル・スタート」というサインだったと伝えてくれた方には、
私から「教えてくれてありがとう賞」を差し上げたい。

一方で、見出しと記事内容が一致してなかったり、
「内容が全く無いよう」な記事もある。

そこで「心を感じる」必要があるのだ。

「純粋に伝えたい」ことが目的なのか、
「なんらかの別の意図」で書かれたものなのか、
「やっつけ仕事」なのかを含めて。

なんらかの意図が含まれていたとしても
受け手側としては、相手の意図や目的がわかれば
なにもこわくはない。
それをふまえた上で、自分で判断すればよいのだから。
カスだと思えば、読まなかった事にすれば良い。

記事のひとつひとつを「事実を報道するもの」というよりむしろ
超短編の「ノンフィクション作品」だと捉えれば
酷い記事にも腹が立たないし、良い記事に対して称賛できる
気持ちになれるかも知れない。


posted by ばかぼん父 at 12:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会の勉強 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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