2008年12月05日

「寛容力」というより渡辺久信監督の「吸収力」

「寛容力 おこらないから選手は伸びる」 渡辺久信著

野球に興味がない人にも販路を広げるために、
自己啓発本のように「ゆとり世代は管理では動かない!」
な〜んて「怒らないこと、つまり寛容力」という「つくり」になっているが、
実際の内容はちょっと違う。

もちろん、いまどきの若者には「頭ごなし」「俺について来い」ではダメで、
個々の人間を観察し、
マメにそれぞれに合った指導法をするという
きめの細かさが大事と、指導法についても書かれている。

しかし、この本の読みどころは、「指導者には向かない」と
周りから思われていた、新人類(死語の世界^^;)渡辺久信さんが、
どのように指導者としてのスキルが身にけていったかという、
成長過程が書かれているところだ。


自分で「もともと指導者のタイプではない」と書いているが、
そのことこそ、人間が成長するために絶対に必要な、
「無知の知」ができていることに他ならない。

西武を戦力外になった後、野村ヤクルトで1年、
台湾へコーチとして渡りながら、手本を見せる過程で
現役復帰し活躍し、解説者をへて西武へ指導者として復帰。
解説者時代に自身が西武の黄金期の選手だったにもかかわらず、
他球団キャンプを見てさらに長所を吸収したりするなど、
とにかく接してきた監督や様々な経験の中で良いところを見つけて
吸収し、進歩していく姿勢が素晴らしい。

この本はクライマックスシリーズを制し、
日本シリーズ進出時点で出版されているが、
日本シリーズの第7戦でみせた「片岡の盗塁」が、なぜ出来たのかも、
アジアシリーズの決勝で見せた「伝説の走塁」についても
予言書ではないが既に記されていて、
まぐれでも、その場の思いつきでもなく、
キチンと準備されていた「真の実力」であったことまで解るし。

それから忘れてはいけないのは、監督のポリシーとして、
「お客さんを喜ばせるプレーをする」という考えが
前面に出ていることだ。
そのためのフルスイングによるHRであり、
果敢な盗塁であるということ。

これから指導者を目指す人達は、まずこの「姿勢」から、
学ぶべきだと思う。

posted by ばかぼん父 at 07:45| Comment(0) | TrackBack(1) | 読書&TV番組感想文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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