2005年12月21日

浅田真央は伊藤みどりになれるのか?

昨日の朝日新聞の社説まで、「なんで浅田真央をオリンピックに出せないのだ〜」
みたいなノリで書かれるほど、日本中いや世界中で、
オリンピックのフィギュアスケートの年齢制限が話題になっている。

「見物人の論理」の念仏の鉄さんが、氷上に咲く「時分の花」。という
エントリーで、詳しく述べている。
なぜ、出せないのかについては、「医学的見地」に対する見解や、
アメリカのプロスケート事情など、上記エントリー追記2と、
その参照エントリーに詳しいので、ここではふれない。

上記エントリーの本文中、
つまり、グランプリファイナルは「子供の体」の浅田と、「大人の体」のほかの選手たちが、同じ採点基準で戦っていた、ということになる。そして、「子供の体」が勝利した。

と書かれている。全く同感だ。

山田コーチが、浅田真央のジャンプを評して、簡単そうに「ピョン」と跳ぶと言った。
上海雑技団の子供のように「身が軽い」わけだ。
安藤美姫に「あなたの『若さ』が欲しい」と言われ、
「3つしか違わないじゃないですか」と無邪気に答えた浅田真央には、
これから「大人の体」に変わって行く「怖さ」が実感できていないようだった。
 
昔、トリプルアクセルを、腕を振って「ぐわっ」と跳んで「ドスン」と降りた、
革命的なスケート選手がいた。そう、伊藤みどりだ。

彼女が14歳の時にサラエボオリンピックがあった。
この時には「年齢制限で出場資格が無かったが、日本スケート連盟は、「オリッピック開催年に世界ジュニア選手権で3位以内に入れば資格を与える」という特例を活用し、伊藤を五輪へ出場させるため、同年の世界ジュニア選手権を札幌に招致。伊藤は3位となる。しかし、日本人女子フィギュアの五輪出場枠が1人だったため、全日本選手権で規定で出遅れフリーで転倒して敗れた伊藤は加藤雅子の2位となり14歳での五輪出場を果たせなかった。」(ウィキペディア)

この後2回オリンピックへ出場するも、高校3年生のカルガリー五輪で5位、
その4年後のアルベールビル五輪で銀メダルと、勝つにはいたらなかったが、
表現力や芸術性を気にせず?ジャンプ一本で勝負し、成功すればガッツポーズの、
フィギュアスケートを「芸術」から「スポーツ」に変えた選手である。

身体は重くもなるし、丸くもなったかもしれないのに、
3回転半を飛び続けた上、この息の長さ。
みてくれは悪いが、衝撃に耐えられる強靭な足腰があってこそなせる業。

安藤美姫だって、丸くはないが、ガッチリとした身体つきになってきた。
表現力やスタイルは伊藤みどりより上だが、着地際がもろく、
ベスト中のベストでないと4回転は降りられないだろう。
彼女だって4回転を跳ぶだけなら、2年前くらいにオリンピックがあった方が
ベストだったかもしれない。

浅田真央が伊藤みどりになることは、想像もできないくらいタイプが違う。
というか、伊藤みどりがあまりにも稀有でユニークな選手ということだ。
跳べなくなる分、表現力を磨いてスルツカヤのような選手になったとしても、
次の世代の「子供の身体」の身軽な「第2の浅田真央」にはかなわないだろう。
その時、今の安藤美姫の気持ちがわかるかもしれない。

今の浅田真央は、確かに「時分の花」だが、人生の中での旬の
「まことの花」でもある。

フィギュアスケートは、その旬の時期にオリンピックがあるかどうかという、
時運の要素の大きな種目ということだと思う。
posted by ばかぼん父 at 23:39| Comment(2) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
伊藤みどりは、まさに同じ土俵で一人だけ違う競技を戦っていた選手でしたね。フィギュアスケートにおけるジャンプの比重を高めたのは彼女だったのかも知れません。


<フィギュアスケートは、その旬の時期にオリンピックがあるかどうかという、
>時運の要素の大きな種目ということだと思う。

まったく同感です。選手にとって最も理不尽なのは、「年齢制限があること」ではなく、「五輪が4年に1度しか開かれないこと」だと思います。
Posted by 念仏の鉄 at 2005年12月22日 09:32
>念仏の鉄さま

ご訪問、コメントありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

>ジャンプの比重を高めたのは彼女

そう思います。
当時、主観による採点で、美人でスタイルがよく優雅な選手でなきゃ
勝てない事に理不尽さを感じてましたし、その壁にチャレンジャーとして、
しかも楽しそうに立ち向かう姿が立派で、伊藤みどりを応援してました。

SPで転倒していながら、フリーで3回転半を跳んで
銀メダルをとってから、身軽な「子供の体」の連覇が始まります。
これも「なんだかなあ」と思います。
(身軽な子供は跳び降りても衝撃が少ないだけと違うんかい)

トリノは逆に、浅田選手には理不尽かもしれないが、
久しぶりにお姉さん選手が金メダルをとる大会になるかもしれません。
Posted by ばかぼん父 at 2005年12月22日 12:17
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Excerpt: 日曜日の大会で、フィギュアスケート界のあさちゃんこと(←そういう言い方はせんって)浅田真央選手が優勝。 安藤美姫ちゃんは、体が重くなりすぎか?転倒を繰り返し、4位に終わった。 現時点で日本の女子フ..
Weblog: ポロと旅する~あさちゃん。と一緒
Tracked: 2005-12-22 05:33
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